年金関係法案成立状況(平成27年6月14日現在)
年金関係の法案の成立・審議状況をまとめています。(平成27年6月14日現在)
成立等案件
政府管掌年金事業等の運営の改善のための国民年金法等の一部を改正する法律
法案の通称名等 | 納付猶予制度の対象者の拡大・事務処理誤り等に関する特例保険料の納付等の制度の創設・年金記録の訂正手続の創設 |
法案提出日 | 平成26年2月14日提出 186回(常会) |
審議状況 | 平成26年6月4日成立 |
関連リンク | 厚生労働省HP【概要】 参議院 |
内容等 | 1.年金保険料の納付率の向上方策等 2.事務処理誤り等に関する特例保険料の納付等の制度の創設 3.年金記録の訂正手続の創設 4.年金個人情報の目的外利用・提供の範囲の明確化 1.について ①納付猶予制度の対象者を、30歳未満の者から50歳未満の者に拡大する。 ② 大学等の学生納付特例事務法人について、学生から納付猶予の申請の委託を受けた時点から、当該納付猶予を認める。 ③ 現行の後納制度に代わって、過去5年間の保険料を納付することができる制度を創設する。 ④ 保険料の全額免除について、指定民間事業者が被保険者からの申請を受託できる制度を設ける。 ⑤ 滞納した保険料等に係る延滞金の利率を軽減する。 2.について 事務処理誤り等の事由により、国民年金保険料の納付の機会を逸失した場合等について、特例保険料の納付等を可能とする 制度を創設する。 3.について 年金個人情報(国民年金及び厚生年金保険の原簿記録)について、被保険者等による訂正請求を可能とし、民間有識者の 審議に基づき厚生労働大臣が訂正する手続を整備する。 4.について 年金個人情報の目的外提供ができる場合として、市町村が行う高齢者虐待の事実確認に関する事務等を追加する。 1①について、恒久措置ではなく、平成37年までの時限措置です。50歳までとされた根拠は、納付猶予期間について追納が10年間であること、60歳までに保険料を払い終えることが原則であることであり、60歳の10年前の年齢が設定されました。若年者納付猶予は、現在約42万人が適用されています。 50歳まで対象になるため、名称に違和感があります。。。 3について、これまでその役割を担ってきた総務省第三者委員会は廃止されることになります。判断基準は引き継がれる方針です。 【施行期日】 平成26年10月1日 ※ 1(5)については平成27年1月1日、 1(4)については平成27年7月1日、 1(3)については平成27年10月1日、 1(1)については平成28年7月1日 ※ 2については、公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日 ※ 3 については、社会保障審議会の分科会の新設等は平成27年1月1日、訂正請求の受付・調査の開始は3月1日、訂正決定等の実施は4月1日 |
公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案
法案の通称名等 | 厚年基金見直し・3号問題対応 |
法案提出日 | 平成25年4月12日提出 183回(常会) |
審議状況 | 平成25年6月19日成立 |
関連リンク | 厚生労働省HP【概要】 参議院 |
内容等 | 1. 厚生年金基金制度の見直し 2. 第3号被保険者の記録不整合問題 3. その他(障害・遺族年金の支給要件の特例措置、国年保険料の若年者猶予期限を10年間延長) 1.はAIJ問題を受けて議論されている基金関係で、新設は認めない、解散時の特例を設ける、解散命令の発動等が主な内容となっています。基準を満たしている基金については存続が認められます。 2.はいわゆる3号記録問題への対応で、誤って3号記録のままになっているものへの対応方法を定めたものとなっています。 大きく次の内容となっています。過去運用3号で世間を騒がせた問題です。 ・不整合の記録はカラ期間とし、受給権を確保する。 ・特例追納を可能とする。 ・減額の上限は10%とする。 3.は、障害年金などの納付要件で通常使用する「直近1年要件(直近1年間に未納がないこと)」について、平成28年までの時限規定となっていますが、その期間延長です。 若年者納付猶予制度も同じく10年間延長するものです。 【施行期日】 1は、公布日から1年を超えない範囲で政令で定める日 (平成26年4月1日) 2は、公布日から1月を超えない範囲で政令で定める日((3)は施行から1年9月以内、(1)は施行から4年9月以内) 3は、公布日(平成25年6月26日) |
法案の通称名等 | 基礎年金国庫負担2分の1関係 特例水準を本来の水準に引き下げ(特例水準を解消) |
法案提出日 | 平成24年2月10日提出 平成24年7月31日修正(閣議決定) |
審議状況 | 平成24年11月15日成立 |
関連リンク | 厚労省HP【概要】 衆議院 参議院 |
メモ | 平成24年度における基礎年金の国庫負担割合が1/2とされました。これにより平成24年4月以降の国民年金保険料免除期間が1/3で支払われていましたが、1/2で計算されて差額分が支払われます。 物価スライド特例水準解消の解消が決定しました。平成25年10月分より1.0%の減額となります。 |
公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案
法案の通称名等 | 年金機能強化法 |
法案提出日 | 平成24年3月30日提出 |
審議状況 | 平成24年8月10日成立 |
関連リンク | 厚生労働省HP【概要】 厚生労働省→日本年金機構【通知】 |
メモ | 社会保障と税の一体改革8法案関連。 国庫負担1/2恒久化(H26.4施行) 受給資格を10年に短縮 遺族年金を3号の死亡の場合は支払われないとしていた方針を、厚生労働省は撤回しました。(H26.1) |
被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案
法案の通称名等 | 共済の一元化 |
法案提出日 | 平成24年4月13日提出 |
審議状況 | 平成24年8月10日成立 |
関連リンク | 厚生労働省HP【概要】 条文(厚生労働省HP) |
メモ | 社会保障と税の一体改革8法案関連。 社会保障・税一体改革大綱(平成24年2月17日閣議決定)にしたがい、負担や給付のしくみを統一。 多くの内容について施行日は平成27年10月。 |
年金生活者支援給付金の支給に関する法律案
法案の通称名等 | 年金生活者支援給付金 |
法案提出日 | 平成24年 7月31日 |
審議状況 | 平成24年11月15日成立 |
関連リンク | 厚生労働省HP【概要】 |
メモ | 低所得の年金受給者に月最大5000円を支払うもの 施行は |
国民年金法の一部を改正する法律案
法案の通称名等 | 主婦年金追納法案 |
法案提出日 | 平成23年11月22日 |
審議状況 | 廃案 |
関連リンク | 厚生労働省HP【概要】 |
メモ | 衆議院が平成24年11月16日に解散されたことにより廃案となりました。 |