遺族厚生年金受給権者でも繰下げが可能になります

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【問題点】遺族厚生年金の受給権者は、繰下げができなかった

遺族年金を受け取る権利を有した場合は、老齢年金の繰下げ請求はできない取扱いとなっています。
このため、繰下げを希望していても、遺族年金の受給権がある場合は、繰下げができないのです。

これは、金額の多い少ない、請求しているしていないに関係せず、たとえ全額支給停止であっても、受給権が発生しているので、繰下げができない、このような点が大きな問題点とされてきました。

繰下げができなかった


請求は関係がない

【法改正】遺族厚生年金受給権者でも繰下げが可能になる

令和7年の法律改正により、 令和10年3月31日時点において、 遺族厚生年金を受け取る権利を有していて、かつ、65歳に到達していない人 (昭和38年4月2日以降生まれの方) は、 以下のとおりの取り扱いと改正されます。

  • 老齢基礎年金は、 遺族厚生年金の請求の有無にかかわらず、 繰下げ請求することができるようになります。

  • 老齢厚生年金は、遺族厚生年金の請求を行っていない場合に限り、 繰下げ請求することができるようになります。

改正後の老齢基礎年金の繰下げの詳細

令和10年3月31日において、次のどちらかに該当していれば、老齢基礎年金の繰下げが可能となります。

  1. 遺族厚生年金の受給権を有していないこと
  2. 遺族厚生年金の受給権を有し、65歳に達していないこと

改正後の老齢厚生年金の繰下げの詳細

令和10年3月31日において、次のどちらかに該当していれば、老齢厚生年金の繰下げが可能となります。

  1. 遺族厚生年金の受給権を有していないこと
  2. 遺族厚生年金の受給権を有し、65歳に達していないこと(遺族厚生年金の請求をしていないこと!

これまでは、遺族年金がもらえるのであれば、当然のごとく請求をしていました。
なお、老齢年金との選択により0円の場合は、請求しない場合もありました。

今後は、老齢厚生年金の繰下げを考えているのであれば、遺族年金の請求をするのか、しないのか、よく考える必要がでてきます。

よく考えずに、わずかの額の遺族年金を受給した場合、老齢厚生年金の繰下げができないことになるので、注意が必要です。


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