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時効についての新たな取り扱い(平成24年)

年金に関する時効の取り扱いに関し、平成24年10月以降2つの新しい取り扱いが決まりました。
  1. 年金給付を受ける権利に係る時効の援用の取扱い(平成19年7月7日以降に受給権が発生したものに限る)
  2. 60〜64歳の間の厚生年金記録が判明した場合の年金の取り扱い

1.年金給付を受ける権利に係る時効の援用の取扱い(平成24年11月1日施行)

年金の時効については次の2つに分かれます。
A.年金の基本権(年金を受ける権利)
B.年金の支分権(基本権に基づき支払期月ごとに又は一時金として支払うものとされる年金の支払いを受ける権利)

Aの年金の基本権について、これまでは年金がもらえる年齢になり、年金を請求せず5年を経過しても、時効完成の申し立てがあれば 消滅時効であると主張をせずに、年金が決定されていました。仮に消滅時効を主張すれば、年金はまったくもらえないことになります。

Bの年金の支分権については、会計法により5年を経過したときは時効によって消滅し、払われませんでした。

これらが、平成19年7月7日以降に受給権が発生したものは年金時効特例法の制定に伴う厚年国年法の一部改正によって 自動的に時効消滅するのではなく、国が5年以上前の給付について時効消滅を主張するためには、個別に時効の援用を要することとなりました。具体的には、通知(年金証書等に記載)により時効を援用します。一般的な場合、例えば請求忘れのような場合は時効を援用して5年以上前の給付は支払われませんが、次の8つのケースにおいては時効を援用せず、5年以上前の年金が支払われ、併せて遅延特別加算金も支給されます。 

@受付時の書類管理誤り
A確認又は決定誤り
B未処理又は処理の遅延
C入力誤り
D通知書の作成誤り
E誤送付又は誤送信
F説明誤り
G受理後の書類管理誤り


厚年法第92条第1項  国年法第102条第1項
・・・保険給付を受ける権利(当該権利に基づき支払期月ごとに又は一時金として支払うものとされる保険給付の支給を受ける権利を含む。) ※支分権を含むと明記

厚年法第92条第4項  国年法第102条第3項
保険給付を受ける権利については、会計法第三十一条 の規定を適用しない。


【通知】厚生年金保険の保険給付及び国民年金の給付を受ける権利に係る消滅時効の援用の取扱いについて(年管発0907第6号 平成24年9月7日 厚生労働省大臣官房年金管理審議官)


2.60〜64歳の間の厚生年金記録が判明した場合の年金の取り扱い(平成24年10月1日より)

これまで60〜64歳の間の厚生年金記録が判明しても、65歳以降の老齢厚生年金の増額分は支払われていませんでした。 60歳からの特別支給の老齢厚生年金の受給権が発生したあとの記録訂正は、時効特例法の対象外とされていたためです。(65歳の老厚は、裁定の切り替えにすぎないという扱い)
 この取り扱いに対し、60歳前半の特別支給の老齢厚生年金と65歳の老齢厚生年金は別個の裁定であるとして、支給するよう審査官の決定がありました。 これにより受給権が発生する前の記録訂正として扱われ、時効特例として支払われるようになるというものです。  

【注意】
退職改定漏れで、判明した記録期間の時期によって本人の届出義務の有無に違いがあり、こうした取り扱いの中で事務処理誤りに該当するかどうか判断されることになります。
・平成10年2月28日までの資格喪失 → 退職改定事由該当届の提出が必要。
・平成10年3月1日以降の資格喪失 → 同届は不要。自動で退職改定される。


60〜64歳の間の厚生年金記録が判明した場合の年金の取扱いについて(日本年金機構HP)